重衣料業界85年間の経験と挑戦
ジャスト株式会社は、昭和6年の創業以来、メンズ衣料(スーツ、ブレザー、フォーマル、コート)を専門に手がけるアパレルメーカーとして発展してきました。現在は、その技術を生かしてレディース、キッズ、カジュアル衣料等広範囲な製品を製造しています。
その成長の第一の理由は、同業他社にはほとんど例を見ない、自社工場(昭和45年設立)を持つメンズアパレルとして業界に先駆けて企画・生産・物流のトータル体制を確立したこと。近年は中国を始め、どこよりも早くミャンマーでの縫製工場の操業を開始。
その技術力とオリジナル性は取引先から高い評価と信頼を得ており、日本のスーツの質を大きく上げたと自負しております。
その為大型専門店チェーン、カジュアルチェーン、量販店、一般専門店の成長にも大きく貢献する事になりました。
とりわけ、ロットの拡大、ジャスト・イン・タイム体制の強化で、量販効果による価格メカニズムをつくりあげたことは、ジャストならではの流通革命といえます。またパターンオーダーへの対応もいち早く着手しています。
ジャストは、他社では真似のできない独自のビジョンと卓越した行動力で、アパレル業界の将来を自ら築いていきます。
先進国におけるアパレル産業を先取りするジャスト・イン・タイム体制
アパレルメーカーにとって、今もっとも大切とされているのが、企業としてのトータル的なバランスです。
年々複雑化する大型市場に対して、キメ細かい経営戦略を立て、それを実践していくことが要求されます。そのためには、企業としての高い創業力の裏付けが不可欠といえます。
ジャストでは、商品企画から生産、販売に至るまでの一連の部門をもち、そのトータルバランスの良さは定評のあるところ。なかでも生産部門はジャスト・イン・タイム体制を徹底。スーツ一着をわずか数時間で生産する先進の自社生産システムを整えています。ITを導入した生産設備と厳しい品質管理の下に、高品質の商品を生み出しています。平成8年には、ウールマーク形状記憶装置を導入し、生産部門の強化・充実を図りました。
ジャストは、今後ますます細分化していくであろう市場環境の変化に絶えずキメ細かく対応するため、企画、生産、販売の一環体制の充実にさらに力を注いでいきます。
ジャストは距離を距離として考えず、距離を時間としてとらえています。例えば、愛知県名古屋市の中区にある本社から同じ愛知県の茶臼山まで車を走らせる所用時間と、中国の上海までの飛行機の所用時間はほとんど同じです。ごく当たり前のことの様ですが、この発想がジャストのビッグビジネスのチャンスを拡げてきました。今、ジャストが積極的に推進しているのが、世界に目を向けたグローバルなモノづくり。その代表的なものが、開発輸入と三国間貿易です。つまり、素材調達の場を中国、ヨーロッパなど世界各国に求め、現地生産したものを輸入。さらには、ヨーロッパの素材を使い、それに中国・ミャンマーなどの縫製工場を連動させることで、質、量ともに一層充実したものにしています。
こうした素材調達や生産基地の移動をグローバルな形でとらえる「ワールド・メリット・ミックス」こそが、ジャストの成長を裏付けるもう一つの側面と言えます。
今日のファッション文化は、人々のライフスタイルの変化とともに成長を続けています。ジャストではメンズファッションに限らず、時の変化に応じた商品企画を推進しています。
当社の商品企画におけるテーマは、ウオンツを創造していくこと。それだけに商品企画には、消費者の意識・販売店や他社の動向・世界のファッション動向などの情報を収集し、分析するという的確なマーケテイングが不可欠です。そのためジャストでは、モデリスト北村健を中心として、企画スタッフ、営業マン等による企画会議を頻繁に開催。緻密なプランを練り上げます。
品質・デザイン性に加え、価格競争力とクイックデリバリーを兼ね備えた商品は、シーズン中の追加発注にも対応が可能。
グローバル思考の販売戦略で流通をイノベート
■流通をイノベートする「強力物流システム」
複雑な流通機構を排した小売店直結型の販売体制をとっているのが、当社の大きな特徴。近代的物流システムにより取引先にダイレクトに自社製品をジャスト・イン・タイムでお届けしています。このようなシステムは、消費者に対しては適正価格で商品を提供でき、また、消費者のニーズを的確に商品企画に反映できるというダブルメリットを生み出しています。
■取引先と一体となった販売戦略
ジャストの販売促進活動の大きな特徴は、直接、消費者に対して広告宣伝活動を行わないという点にあります。商品のイメージばかりを追うのではなく、真にユーザーのニーズに応えることのできるよう、取引先と一体となったモノづくりを徹底することによって、取引先からの信頼を獲得してきました。事実、業界屈指の実績は、こうして確立されてきたのです。
したがって、ジャストの販売促進活動の主役は営業マン。ターゲット、プライスなどすべてに渡って様々なデータを検討し、それぞれの顧客の条件を満たした商品を提供していく。その主力商品がOEM(相手先ブランド生産)商品です。商談成立後には、納期について細部にわたるスケジュールを決定し、管理する。また、企画、生産、物流といった各セクションとのコミュニケーションを図りながら追加注文にタイムリーに応えていくこうした多面的な営業マンの活躍こそが、ジャストの機動力を支えているのです。
世界に広がるビジネスチャンスに向けて、国際感覚豊かな人材を育成
■ファッションは世界同時発信
世界で売れるモノは、同時に日本でも売れる。それだけに、社員の海外での活躍のステージも多く用意されています。素材調達、現地生産、市場調査、情報収集など、海外でのビジネスチャンスは年を追って増えています。
ジャストがこのように積極的に海外戦略を展開しているのは、単に素材調達、現地生産などビジネスチャンスの拡大だけが目的ではありません。社員一人ひとりが国際センスを身につけ、国際的視野に立ったグローバルな考え方のできる社員に育て上げるという大きな目的もあるのです。
■仕事を趣味とするのではなく、仕事と趣味が一致する事――ジャストの人材観
どこまでも自由な発想と好奇心で、持てる才能をフルに発揮できるよう指導すること。これがジャストの社員教育の基本です。
仕事においてもっとも大切なのは、日々の自己啓発。例えば、営業部門の人材には、チャレンジ精神に加えて、実践的な営業感覚や社交感覚が不可欠です。さらに、海外戦略に本格的に取り組んでいる当社には、世界に通用する国際的ビジネスマンとしてのセンスや語学力を備えた人材が強く求められています。
そうした人材を養成するためにも、ジャストは、語学研修などのスペシャリスト教育を整備し、また能力第一主義の人事制度を貫いて、個人の趣味と仕事が一致できる様な、やりがいのある職場づくりを実現しています。
当社の次代を築いていくのは、若手社員のバイタリティー。フレシュな人材が持てる力をフルに発揮するための場がジャストであると信じています。チャンスはいくらでも提供していくつもりです。逆にいえば、若い創造力こそジャストの原動力なのです。